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[182]** 日本の作品ですが ** |
2006/03/12 21:41 |
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だいぶ過ごし易くなってきて、まもなく桜も咲く季節になりました。
最近は日本の作品をよく読みます。やはりT.ベルンハルトやプルーストに比べると、スイスイ読めてしまいます。割とおもしろいなと思ったのが栗田有起で、すてきな夢を見るための地下にあるビジネスホテルとかユニークなシチュエーションを考え出す作家です。「ハミザベス」の表紙が好きです。それから一番おもしろかったというか感激してしまったのが、千頭(ちかみ)ひなたの「ダンボールボートで海岸」です。自分の身体と物の価値の区別がつかないという娘の話で、彼女がキレテしまったシーンではこちらの頭の中も真っ白になりました。名前に関してもかなりこだわりを持っているように思いました。これは本の始めの方があまりおもしろくないのが残念です。あともうひとつ、群像の3月号に出ていた前田司郎の「恋愛の解体と北区の滅亡」が良かったです。自意識過剰な僕の生活・宇宙人の来襲・テレビ(メディア)の関係をコミカルではあるけれどかなり冷静に描いたものです。もっと突き抜けてほしい気もしましたが、考えさせられたり刺激を与えられたりした作品でした。宇宙戦争のパロディーって感じですけどね。あっ、それと金原ひとみの「AMEBIC」もおもしろかった。これは主人公が「私」で作者とだぶります。
いずれにしても、おもしろいと思う作品はあまりその辺の本屋に置いてなかったりするのが残念です。やはり軽い作品が人気あるのでしょうか。
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written by* 森音 |
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[183]** ** ** |
2006/03/18 19:41 |
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レス遅れてすみません〜。いやあ、オリンピックを録画しすぎて、ハードディスクの整理に追われていますっ。(どんな理由やねんっ)
> 最近は日本の作品をよく読みます。やはりT.ベルンハルトやプルーストに比べると、スイスイ読めてしまいます。
やっぱりはじめから日本語で書かれたもののほうがスイスイ読めますよね〜。で、一日で読んじゃったりすると、「びんぼ〜なのに、1000円以上だして買った本が一日で読めてもた〜」と、わけのわからない割損感に襲われます。(びんぼ〜すぎて共感を呼びそうにない発想だ……)
わたしは今年に入って森音さんに教えていただいた『幽閉』と『貝を食べる』を買って読んだんですが、どちらも二日ぐらいで読んじゃって、「つるつるっとすぐ読めちった〜」と割損感に襲われちゃいました。かといって読むのに長くかかるのがうれしいわけでもないんですが。(だんだん何を言っているのかわからなくなってきました)で、すらすら読めたぶん、読んでいるうちに考えていたことも少なかったのか、日記に感想も書かずにほったらかしにしていたりするのでした。(いや、書きたいことは一応あるんですけどねっ)
> 栗田有起
> 千頭(ちかみ)ひなた
> 前田司郎
> 金原ひとみ
いつもおすすめ小説教えていただいてどうもですっ。
しかし、金原ひとみ以外名前もしらないです。(滝汗)
実はわたし、「日本語で書かれた小説」だと少しのコトバのブレでも腹が立つので翻訳ものより読むのがきびしいんですね〜。すらすらは読めるんだけど、読んだ後に何か呪いの言葉をつぶやいていたりしてっっ(←なんのこっちゃ)。翻訳だと「きっと原文はブレがないんだ」という幻想を抱いたまま読んでいるんで読めるんだけど(原文で読んでもブレまでわからないしっ)、日本語だとほんとに些細なブレでも本ごと壁に投げつけそうになるんですね〜。あと、うちの近くの本屋さんってもう何にも置いてないんですね〜。小説のコーナーなんてあるのか?みたいなっ。ので、街に出ないとまったく本を手に取れないという……。
そんなこと言ってる場合じゃなくって、いい加減に新しい日本の小説も読まなきゃ、なんですが。
というわけで、おすすめのもの、どっかで見てきますっ。
> いずれにしても、おもしろいと思う作品はあまりその辺の本屋に置いてなかったりするのが残念です。やはり軽い作品が人気あるのでしょうか。
小説の軽いのなんてあまり存在意義ないと思うんですけどね。軽さで勝負したらドラマやマンガに負けるのわかっているのになあ……。でも読める人が少ない本は市場原理で負けるので、難解な本はどんどんオンデマンド出版とかマニアックな方向に進んでいきそうな気がします。ネットで検索して取り寄せか、超大型書店か、大型図書館で生息するしかないのかも。でも手にとって選んで買っていくのが好きなもので、情報だけで取り寄せて買うのはなんだかきびしいです。アメリカのアマゾンみたいに日本のアマゾンも最初のほうだけ立ち読みさせてほしいです。
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written by* KS@管理人 |
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