[720]** 奈良観光っ。 ** |
2004/06/06 19:24 |
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先日、ランス美術館展のただ券をもらったんで、奈良に行ってきましたっ。
今回、いままで何度行っても夕方になって間に合わずにどこにも入場できてなかった奈良町に最初に向かうことにしやした。奈良町はいままでにも何度か訪れていたので、行くのは簡単でした。で、入ったのはならまち格子の家と、奈良町資料館ですっ。どっちも無料ですっ。へっへっへ。
格子の家は伝統の町屋を再現したものですが、なかなかおもしろかったです。こんな家に住みたいな、と思いましたねっ。縦長で、狭いんですが、風が吹き抜けてすずしいし、中庭とかちゃんとあって、2階に上る階段が見事に収納スペースになっていて、2階からも中庭が見えて、とってもいい感じでした。いまの住宅よりよくできているような気がします。うん。
次に資料館のほうに向かって歩いていると、元興寺の塔跡っていうのに出くわしたんで、料金もいらないみたいだったんでちょっとのぞきました。んが、ほんとに跡があるだけで何もなかった……ので、すごすごと出て行きました。ははは。
そのあと資料館に行ったんですが……ここのウリの昔の看板が展示してあるあたりは、なんだか空気がよくなくて、あまりゆっくり見られませんでした。で、もうちょっと奥に入っていくと、なにやら原稿用紙がいっぱい展示してあるんで、よく見ると、そこには夏目漱石とか谷崎潤一郎とか三島由紀夫とか宮沢賢治とか……とにかく有名作家全員集合!な生原稿が展示してあったのでした。び、び、びっくりですっっ。複製?とかいろいろ考えましたが、ちゃんと本物だったようです。で、「これはお友達に教えなくっちゃ!」と思いましたが、翌日終了と書いてありやした。ぐ、偶然って恐ろしいの〜。
ちなみに夏目漱石の原稿だけ名前入りオリジナル原稿用紙でした。『明暗』でしたからね、最晩年っす。ビックネームだったんっすね。
てなわけで、大満足して、資料館を出たあと、興福寺方面に向かい、猿沢池のほとりでサンドイッチなど食べて休憩したあと、法隆寺展のチケットを入手すべく近鉄奈良駅に向かいました。こっちにはプレイガイドがちゃんとあるんで、無事チケットをゲットできました。いやあ、よかった。
近鉄奈良駅を出て、次は奈良国立博物館に向かうことにしました。時刻は1時半ぐらい。興福寺の北円堂が公開中だったので、これを見ようかどうしようか迷ったんですが、前に見たことがある上に、どうもここ、日差しのきつい日の昼近くは見づらいんですよね〜。ので、法隆寺展を見てからまだ空いているようなら見よう、とか言いながら横を通り過ぎました。
……もうおわかりでしょうが、これが運の尽きで、結局見れませんでした。奈良国立博物館、出たときは4時過ぎてました。とほほ。よく調べてなかったんですが、実はこの日、奈良博は遅くまであいてたんですね〜。ので、奈良博ではなく、ランス美術館展を先に見ていれば北円堂も見れたのでした。下調べが不十分でした。はあっ。
で、今回の法隆寺展はまあ、普段よく見えない天蓋とか、台座とか、いろいろ見られたんでおもしろかったですが、ちょっと目玉がない感じでしたね〜。あと、今回下調べ不十分で、見れると思っていた教科書とかに載っている聖徳太子の絵が展示がえでもうなかったりして、ブルーになりやした。
んが、さすが奈良国立博物館。常設展がなかなかおもしろかった。いつ行っても展示が変わってるんですよねっ(いつも同じものと、見たことないのとがないまぜで、実はどれが見たことあるのかないのかわけわからなかったりしますがっっ)。特に室生寺の十二神将が1体来ていたのが、印象に残りました(辰神像っす)。これ、『見仏記』(まだ1巻しか読んでないっっ)でいとうせいこうが「これはもう彫刻」と絶賛している伝運慶作の像なんですが(リストに収録済み)、なんか元気っぽい感じで、生き生きしてるんっすね〜。ただ、頭の上の辰がなくなってて、そこだけちょっと不自然でさみし〜っぽかったですが。とにかくこれが12体そろってるのを見に室生寺に行きたいぞっっ、と思いました。いつか行こう……。
てなわけで、奈良博を出たら、おもいっきし4時過ぎてたんで、ガイドブックで見つけておいた奈良博前、道路渡ってすぐの明治時代の民家を改造したという喫茶店っちゅ〜のをさがしたら……なんと、新築されて、ふつ〜のモダンなカフェになっちゃってました。とほほほほ。
まあ、ガラス張りで通りがよく見えて、近くの樹木なんかがさすがに大きいな〜なんて感心なんかもして、コーヒーもおいしくてよかったんですが、民家がガラス張りになっちゃったんで、ちとイメージ違いすぎてくらくらしました。と言いつつまあ、すぐそばの店だったんで迷わなかったし、いい休憩になりましたがっ。
そういえば奈良町で行った資料館にも書いてましたが、奈良はどんどんふつ〜の建物に侵食されていってるんですよね。この喫茶店の近くにも昔の家の屋根が崩れかけているのがあって、あれは修復するより新築しちゃったほうが安く上がっちゃうんだろうな〜とか思ったりしました。こうして景観が失われていくんだよねっ。
で、喫茶店を出て、ようやくただ券をもらったランス美術館展に行きました。ここはもう、きっとそんなに大規模ではないだろう〜という予想してたんですが、そのとおりの展示でしたねっ。驚いたのは宣伝ででっかく扱われていたルノワールの絵が名刺二枚ぐらいのすっごく小さいサイズだったことです。グッズ・コーナーにはA3ぐらいのポスター売ってましたけど、あれってものすごい拡大だったんですね〜。よく描けてるんで、拡大されてるのにまったく気づいてなかったです。いやはやっ。
「ち、小さいっ」と相方と盛り上がっていたら、横に座っていた学芸員(?)の人が「これはルノワールが当時の写真を意識してこのサイズにしたんですよ〜」と説明してくれました。
あとはここで気に入ったのはガレですねっ。ガラスものが5点ぐらいと、家具が2点ぐらい来てまして、きれいだったですっっ。しかし……むかしオルセー美術館でガレとか見たはずなんですが、でんでん覚えてないですね〜。わたしの記憶力って一体……。
ま、とにかく一日よく遊んできやしたっ。
あ、なんだか無駄に長くなりやした。はっはっは。
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written by* KS@管理人 |
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